こんにちは、LRIKI と申します。
HSPプログラムコンテスト2020では、自作のゲームエンジンとHSPを組み合わせたゲームを応募させていただきました。
https://dev.onionsoft.net/seed/info.ax?id=1955
改めて、お世話になった方々にお礼申し上げます。
さてこのたびはそちらのゲームエンジン Lumino がギリギリ公開できるようになってきましたので、改めてご紹介させていただきたいと思います。
概要や開発状況は次のページをご覧ください。
https://github.com/LuminoEngine/Lumino/blob/master/README.md
インストールとチュートリアルは次のページから始めることができます。
https://luminoengine.github.io/articles/documents/getting-started/getting-started-hsp3.html
内容はまだ最低限ですが、チュートリアルを追うことで何となくプラグインの使用感はつかめると思います。
■hgmig3/hgimg4とどう違う?
良くも悪くもこれひとつでゲームを作り上げるためのプラグインです。
・ノードを使った3D表示の機能はほぼ同等です
・イベントリストに相当する機能はありません(計画中)
・ピクセルパーフェクトな2Dは苦手ですが、3D空間の中で2Dキャラクターを動かすことは得意です
・3DモデルファイルはFBXや独自形式ではなく、glTF形式を標準的に使用します(VRMも対応中)
・OpenGLES・DirectX9ではなく、Vulkan・DirectX12で動きます
・シェーダ言語はHLSLです
その他、特徴的なシステム
・3Dスプライトや軌跡を表示できるパーティクルシステム
・HTML/CSSのように柔軟に外観をコントロールできるGUIシステム
・キーコンフィグや様々なデバイスを統一的に扱える入力システム
・オーディオミキサーのようにエフェクトをコントロールできる音声システム
・ファイル形式を問わず素材をパッキング・暗号化して配布できるアセット管理システム
・C/C++ や Ruby にも対応しているため、他の言語を学ぶときにもこのライブラリが利用できます
■試す際に問題となりそうな点 & 直近の修正予定
冒頭で "ギリギリ" と書きましたが、試せるレベルにはなっているものの、課題が山積みです。
・大量の機能に対してドキュメントの作成が追いついていません
・レンダリングエンジンの最適化が間に合っておらず、描画が重いです
・エラーメッセージが不親切です
・デフォルトでは物理ベースレンダリングで動きますが、若干計算が間違っていそうです(少し暗い)
またコンテストへ応募したゲームの開発に必要な機能のみ超特急で開発したため、それ以外の開発で使うにはまだまだ不具合が潜在しているものと思います。
すぐにでも使って何か作りたいという方がいれば、サポートについて考えますのでご連絡ください。(多分 Discord を使うと思います)
■【本題】プラグインを開発すること自体への意見募集
現在 Lumino HSP 版の開発にどれだけの時間を割くべきか悩んでおり、「そもそもこのような大きなプラグインを HSP ユーザーが求めているのか?」が気になっています。
私も何年も前に hgimg3 等を使ってゲームを作っていたことがあり、このプラグインはその時に感じた不満やアイデアの多くをベースに作成しています。しかしその頃とはコミュニティの状況が変わっているかもしれません。
肌感覚でも構いませんので、「特にhgimg4で困ってないなぁ」、「こんな機能があれば使いたい」、「Luminoを使って開発してみたいものがある」等ありましたら、ご意見いただけると非常に助かります。
良い方向に動きそうであれば、改めてフィードバックや開発者の募集等もさせていただきたいと考えています。
※一応の補足ですが、このプラグインを有償化する予定はありません。今後も OSS として開発を進めていくつもりです。